スポビズ企業の舞台裏や、そこで活躍するプロフェショナルをレポート スポビズ企業最前線

第3回

2009年5月8日

ミズノ株式会社

製造から卸売・販売までスポーツ好きの思いをつなぐ

(1)スポーツが好きですか?

想いが手から手へ伝わっていく

谷清人事総務部次長
人事・採用戦略を語る谷清人事総務部次長

 「スポーツが好きですか?」

 この会社の中にいると、つねにそう話しかけられているような気がしてくる。そんな風に感じられるのは、ミズノの社内に「スポーツ好き」があふれているからだ。スポーツが好きな人も、スポーツを大切にする思いも、スポーツに向けられた愛情も、ミズノの社内にはたくさんの「スポーツ好き」があふれている。

 たとえばミズノのグローブを例にとって考えてみたい。同社の伝統ある匠の技と最先端の開発技術によって、グローブの型が設計され、工場で生産が始まる。製品の企画段階から「どんな型なら使いやすいだろうか?」「楽しく野球をするには?」「巧みにキャッチするにはどんなカタチ?」などのアイデアが議論されて、一つ一つのグローブに想いがこめられていく。そして製造されたグローブはミズノの営業部員の手で、全国の販売店へ届けられる。それは決して製品の受け渡しをしているだけではなくて、スポーツが大好きな気持ちやこのグローブで野球を楽しんでもらいたいという願い、そんないろいろな想いとともにグローブは販売店へと届けられるのだ。

スポーツの魅力の伝道師

 「店長、今回のグローブはこんなに使いやすくなってるんですよ」「ほぉ、それはすごいね」

 そんな会話がなされているかどうかは分からないけれど、工場で注ぎ込まれた愛情に、営業部員の情熱も付加して、グローブは販売店へと納入される。もちろん東京や大阪にあるミズノの自社直営販売店の棚にも、商品として陳列される。店頭ではグローブを求めに来店したプレーヤーに向けて、販売スタッフがていねいに接客する。ときにプレーヤーの目線になり、ときに製品開発者の目線になり。スポーツを大切にする気持ちで接客を行っている。そうしてミズノのグローブは、私たちの手に届く。初めてグローブを手にした時のワクワク感や新品のシューズに紐を通した時のドキドキは、ミズノの社員から販売店へ、そして私たちへと、スポーツ好きの想いが手から手へと受け継がれた想いのリレーなのだ。

 「少子高齢化が進んでスポーツ人口そのものが減少している中で、いかにスポーツをする魅力を伝えていくかが、私たちの今後のカギを握ります」、そう話すのは株式会社ミズノの谷清(たに・きよし)人事総務次長だ。その魅力の伝道師であるミズノの社員にとって、スポーツが好きだという想いは絶対不可欠なものなのだ。

《 スポビズ企業最前線 》第二回 - ミズノ 株式会社 -

<ミズノ株式会社 企業概要>

■設立 1906年
■本社所在地
(大阪本社)大阪市住之江区南港北1-12-35
(東京本社)東京都千代田区神田小川町3-22
■従業員数
3,838名(2020年3月時点)
■URL
製品情報/https://www.mizuno.jp/
企業情報/https://corp.mizuno.com/jp/
ミズノ東京本社photo
東京都千代田区のミズノ東京本社。